ネイルアートの基礎知識
ネイルアートの知られざる歴史とは
ネイルアートは女性のお洒落に欠かせないものですが、随分と古い時代から行われてきたものです。紀元前3000年前のエジプトでは、植物から出る色のついた液体を使って爪に色を付けていたことが分かっています。また、絶世の美女として知られるクレオパトラもネイルアートを施していたといわれています。日本には平安時代にネイルアートが伝わったと言われており、貴族を中心に流行していました。以降、爪を磨いたり整えたりする技術が明治時代に広がり、少しずつ一般層にも広がっていきました。ただマニキュアを塗るだけでなく、複雑なアートやラメなどの装飾を施す手法や、人工爪を装着するといった方法は1900年代後半から広く普及していきました。ブームに火をつけたのはアメリカで、ハリウッド女優が派手なネイルアートを施していたのがきっかけです。そこから日本にもあっという間に広がっていきました。
基本的なステップ
ネイルアートの手順をご紹介します。ネイルアートをする際に初めに行うのが爪のお手入れです。爪に施したアートを長持ちさせたり、見栄えを良くすることができます。このお手入れをネイルケアと呼びますが、ネイルケアを丁寧に施すことで、爪や指全体の美しさが変わってきますので念入りに行っていきましょう。まず、爪を程よい長さにし、やすりをかけます。エメリーボードと呼ばれるやすりで爪の長さを調整し、表面を滑らかにしていきます。続いて甘皮を処理していきます。爪の生え際にある甘皮を処理しないと綺麗にアートを施すことができません。甘皮処理をクリーンナップと呼ぶこともあります。甘皮処理は主に専用のセラミックプッシャーというアイテムを使って処理します。爪をお湯につけて甘皮を柔らかくしてから処理することもあります。続いてベースコート、カラーポリッシュ、トップコートの手順で爪にマニキュアを塗っていきます。ベースコートで爪を保護し、カラーポリッシュで好みの色を付け、トップコートでマニキュアを剥がれにくくします。
ジェルネイルやその他の方法
現在主流になっているネイルアートといえば、ジェルネイルです。ジェルネイルは合成樹脂で作られていて、光を当てると固まる性質を持っています。一般的なマニキュアは自然乾燥やドライヤーの熱を当てて乾かしますが、ジェルネイルはUVライトやLEDライトの光によって固まるという特徴があります。ジェルネイルは、マニキュアよりも長持ちすることや、発色が良くてツヤがあるので、非常に美しい爪に仕上げることができるといった点が人気の理由です。また、厚みがあるため爪の補強にも役立ち、爪が弱い方でも楽しめるネイルアートでもあります。ジェルネイルは色を混ぜ合わせてお好みのカラーを作ることもできますし、光を当てないと乾かないのでラメやストーンなどのデコレーションを施す際に慌てる必要がありません。そのため、初心者でも楽しめます。ジェルネイルとよく似ているのがスカルプチュアネイルですが、こちらは爪に長さを出したい時に向いています。また、チップ&ラップという、シルクやグラスファイバーなどを使って長さを出す方法もあります。